基礎理念 教育を通して何をしたいのか
仕事のできる子供の育成
植村の考える教育の基本にはいつもこれがあります。
植村がこの仕事を始めたとき、このようなことを言う者は誰もいませんでした。
その後、弊社ウェブサイトを作成した1998年次も、これを理念に掲げている教育関係者は調べた限りではありませんでした。
現在も受験教育に携わるもので、これを主張するものはいないでしょう。
しかし弊社の他社にはない教育の特殊性は、すべてここから始まっています。これに矛盾するものはひとつもありません。
そして、これは弊社が存続するかぎり、未来永劫にわたって微塵のぶれもなく、突き進んでいく羅針盤でもあります。
弊社の譲れぬ教育の基本
『仕事をできるようにする』
「子供に仕事」なんていえば、「けしからん」と言いわれるかもしれません。
一部の保護者様から眉をひそめられるかもしれません。
でも私どもは、それでお客様が減ってもよいと考えます。
大人の世界にも、仕事のできる人間と仕事があまりできない人間がいます。
その違いは、子供のころからの物事に取り組む姿勢、考え方や行動の習慣にかかっているのではないでしょうか。
他人の何倍も仕事ができる人は、子供のころから効率的にものを考える習慣であったり、工夫する習慣を持ち合わせているはずです。
「仕事をできるようにする」という言葉は、教育理念としては決して美しい言葉ではないかもしれませんが、私の教育的考え方のすべてを支える柱です。
弊社の基礎理念を支える4つの従属理念
あまりに抽象的なものでは、知らず知らずのうちに方向を誤ってしまう危険があるかと思います。
そこでこの基本理念を支える教育の根本目的(従属理念)として、私は以下の4つを挙げたいと思います。
1、受験を奇貨にして、一生モノの技術及び能力をモノにさせる!
中学受験で最も重要で、忘れられがちなこと。
どこの受験産業からも、努力主義・根性主義・「合格こそすべて」という合格主義が叫ばれています。
私から見れば、受験支援をする者にとって、生徒様の志望校合格のため全力を尽くすことは当然の前提であり、わざわざ取り立てて申し上げることではありません。
それよりも私には、外観だけの合格主義を唱えることによって、ことに中学受験においてはものすごく大事なことが失われているのではないか、と危惧してなりません。
誤解を恐れずに申し上げれば、中学受験においては、特定校に合格することより大事なことはいくつもあるように思えます。
(受験指導する立場の者がこのようなことを申せば、信用がガタ落ちになることはわかってはおりますが、それでも私には長年受験生を間近で見てきたことによる強い確信があります。)
そのなかでも、中学受験において最も優先したいことは、
「勉強を好きになること」だと私は考えます。
なぜなら、中学受験で万一失敗したとしても勉強好きであれば次のステージでは挽回しリベンジできる可能性が高いのに対し、もし勉強が嫌いになってしまったら、たとえ中学受験では成功しても次のステージ以降まず勝てないと予想されるからです。
せっかく開成、桜蔭、灘といったトップ校に合格しても、全員がその後順調に進むとは限りません。いやむしろ精神的な疲弊を重ねた中学受験勉強の反動で、その後全く伸びなくなった生徒の例は枚挙に暇がないのです。これでは何のための中学受験かわかりません。
しかし実際に中学受験を終えてみて、「それでも勉強が好きだ!」といえる生徒がどれほどいるでしょうか?
敗戦者はもとより受験勝利者ですらその大部分が中学に入学したとたんに、ふっと学習意欲が萎えていくという現実を見ていると、私はなにかとても重要なことを指導者側も親も見落としてきたのではないかと思えてなりません。
勉強というものは、本来とてもおもしろいものです。
また、勉強は苦しみながら根性でやるものではありません。
人間が自然に持つ向上欲成長欲、自己実現欲求に基づいて行われるものです。
確かに今提示されている一般的な受験教育は、つまらなく感じられることでしょう。
私もかつて受験教育を受け、勉強が嫌いになってしまいましたから、勉強に対して後ろ向きになってしまう気持ちは理解できます。
しかし、今後も勉強で勝負するなら勉強嫌いになってはまず勝つことはできません。
東大現役合格者はもとより、それよりも難易度の高いといわれる司法試験や公認会計士試験の2年以内合格者を研究してみると、
「勉強することが好きだ」と自分で口に出して言える人が大変多いことに驚かされます。
私は少ない時間で、楽しく効果の上がる指導法や勉強法を研究してきました。
そして今私は、勉強というのは、提示の仕方を工夫すればこの世で最もおもしろいworldになりうると断言できます。
またそれは、本人が今もつ常識では考えられない成果を生みだす決定的な力になりうることも知っています。
私は多くの指導者が敬遠する「不得意致命教科専門」でこれまでやってきましたが、
私がこれまでの経験から自信を持って、これだけは言うことができます。
困難を克服する過程からは志望校に登校する権利を得る以上に、将来のの人生を切り開く様々な力や知恵を与えてくれる。
中学受験というのは、人間の基本を創るという面で一生にまたとない貴重な機会だと考えます。
これをだらだらと単純な問題漬けだけで、終わらせてしまうのはあまりにもったいない!
これから世を担う子供たちには、受験から単なる表面的な受験知識だけを学んで終わるのではなく、
試練に打ち勝つ知恵とたくましさをつかんでほしい。
中学受験の本当の勝利は、「勉強を好きになったうえで勝つ!」ことです。
苦手教科がそこにあるのなら、それを好きになってかつ克服する!
そういう指導を私どもは目指しています。
植村がやりたいこと
私は生涯を掛けて、中学受験などを通して、人生を切り開く力を発見しそれを習慣化していく受験教育プログラムをつくりたい。
通常、人が3年から6年かけても受かるかどうかわからないような厳しい関門が存在するなら、
1年でそこに到達するプログラムをつくりたい。
その過程のなかに、本当に必要な教育要素があるはずだ。
そしてこれこそが、資源もなく農業自給も乏しく、人材のみでやっともってきた我が国日本の将来に寄与するものになるに違いない。
その気持ちひとつが、いま私の生きる力となっています。
そしてその充実に、生涯にわたり全力で邁進していくことをここに誓い、皆様にお約束いたします。
2004年2月