入試は塾とは作問者が違う


 

実際の入試問題は、塾の問題とは全く違うことを知れ!

当然ですが、塾のテスト問題と実際の入試問題とでは作問者が異なります。
しかしそんなことはどうでもよいことと捕らえている受験生が大半でしょう。
このように私が指摘しなければ、気にする機会もないのが現実です。

けれども、この無感覚が生徒本人の成長を止めています。実は、塾のテスト問題と実際の入試問題とでは、作問の目的からして違うのです。

塾のテストはそれまでの単元(塾問題)の復習的な色合いが大きいのに対して、実際の入試問題(特に進学校)は卒業後に当校のPRになる人材の発掘という点に趣旨があります。

卒業後のPRになる人材というのは、進学校ならズバリ有名大学進学者になりえそうな受験生ということです。

では、有名大学進学者になりえそうな受験生とはどういう生徒なのか。

上位校の入試問題を分析すると、「塾の言うとおりに勉強してきたまじめな生徒よりも、『頭が回る生徒』、『頭がつかえる生徒』がほしい、というメッセージが共通して強く伝わってきます。

塾のテスト問題は日ごろの使っている教材の延長的な問題なのに対して、上位校の問題は非常にオリジナリティのあふれる問題が中心になっているのは、こういう点の現われなのです。

 その点を踏まえて、勉強するときは、常にこの問題そっくりに出ると考えず、聞かれ方を逆にされたらとか、単位や条件を変えられたらということを想定して勉強することをお勧めします。

このようにちょっと気を配るだけで、頭が固まらなくて済みます。

塾の問題と実際の中学受験入試問題

ここで反論もあるかと思います。
うちの子が通塾している塾では、実際の入試問題をつかって教えているといっていたから、その辺の配慮は要らないのではないか、という反論です。

確かに実際の入試問題をつかって教えているという塾もあるかと思います。

 しかしそれであっても、中学受験には一般的な型のようなものがあって、それに匹敵するかなり過去の問題が選択採用されているはずなのです。すなわち塾にとっては、自分たちが教えやすい都合のよい問題を選んでいるわけです。

一方素人目からは、問題作問者は普段は学校の教諭なので、塾の講師のほうが中学入試の問題には精通していると考えがちです。

ところが、実際はそんなことはありません。

上位校に限らず中堅進学校であっても問題を見る限り、塾で教えている内容など十分熟知しているようです。そのうえで、色々変化をつけてきます。

でも、これはなにも驚くことではありません。
私立中学は、常に競争の中で経営という側面にさらされているのです。生徒の発掘というのは、学校にとっては生命線。塾の講師以上に研究するのが当然なのです。

したがって、一般的な型を教えるために採用された問題と実際の入試問題として直面する問題とは、まるで種類が違うのです。